ホーム < キリスト教学校教育 < 02年11月号 < 1面

第9回カトリック学校法人理事長研修会
「キリスト教学校の協力体制」

深町理事長、久世・山内 両理事が講演

  日本カトリック学校連合会(小崎次郎理事長)の第九回カトリック学校法人理事長研修会が出席者約百名により、十月十七日〜十八日、東京・晴海のホテルで「キリスト教学校の協力体制」の主題で開催された。

 同盟第九十回総会に日本カトリック学校連合会小崎次郎理事長とカトリック学校教育委員会委員長の溝部脩司教を講演者として迎えたが、今回はこの研修会に本教育同盟関係者四人が招かれることになった。

講演する深町理事長 第一日は深町正信理事長(青山学院院長)が「キリスト教学校教育同盟の現況と見通し」と題し、キリスト教学校を取り巻く環境をめぐって講演された。「訓令第十二号」をひとつの契機に、一九一〇年「基督教教育同盟会」が結成した経緯など同盟の歴史を概説し、学校教育をめぐる外部環境、内部環境を種々の事柄をあげ話された。また、田添禧雄主事が同盟の現況について、教育同盟の諸活動、キリスト者教員確保の問題、同盟『百年史』編纂についてなど述べた。

 深町理事長は、教育同盟とカトリック学校連合会が今後、交流を継続していくことを提言し、小崎理事長も具体的な協力関係を望むと答えた。

 第二日には、久世了常任理事(明治学院理事長・院長)が「学校法人統治」と題し、学院長として直面した困難な事態として、労務問題、資産の含み損とテネシー明治学院高等部の赤字を問題を挙げ、それぞれの問題への対応を具体的に示した。この打ちテネシー校は、閉校を余儀なくさせるような状況であったが、現地教職員の提案も受けて経営再建に向かっていると語った。その他、セクハラや入試ミスなどの諸問題にも触れ、「学校としてエラーが生じたとき、逃げ隠れするのではなく、オープンな議論を通じて素早く対処する」ことの重要性など体験を踏まえて講演した。

 続いて山内一郎常任理事(関西学院理事長・院長)が「プロテスタントスクールの行方」と題して、伝道を教育活動より優先させる雰囲気が日本の教会にあったことに対し、「伝道が大事か、教育が大事か」という問いの立て方自体が問題とし、キリスト教的な人間観や価値観に基づく教育を、キリスト者であるか否かにかかわらず、共に担うスタンスを持つことが必要だと指摘。また、学院長や理事長だけでなく、理事会全体がキリスト教教育というアイデンティティーを担う必要を訴えた。

理事長研修会で講演を聞く参加者 このほかに研修会では、教育同盟では直接テーマとして取り上げたことのない「学校統治について」、学校経営の調査結果、理事長の役割、投資管理、資産運用規定等々についての実務的な講演が小崎理事長並びに長年のご経験をもたれる南山常任監事学園の山本勇郎氏によって行われた。

 講演された山内理事は「今回の理事長会議では、スクール・ガバナンスの確立に向けて、差し迫った諸問題をめぐる真剣な討議が続いたが、朝のミサに参加し、祈りとサクラメントの力を体験した。今、キリスト教主義学校のエキュメニカルな連繋強化が、今深いところから求められていると思う。」と語られた。 


キリスト教学校教育 2002年11月号1面


(C)2002 キリスト教学校教育同盟