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「時の徴」を受けて
四年制大学開学の経緯
静岡英和学院大学学長  三浦 正

 本年(二〇〇二年)四月、静岡英和学院大学(男女共学)が開学しました。これは、三十六年前の一九六六年に開学した静岡英和女学院短期大学の四学科(英文・国文・国際教養・食物学科)の内、前者三学科を発展充実させ、さらに教育内容の多様化を図った教員補充を行い、人間社会学科(定員一三〇名)と共に、地域福祉学科(定員百二十名)を新設したものです。

静岡英和学院大学 三浦正 学長 したがって本学は、人間社会学部一学部二学科構成です。五月一日現在の在籍学生数は三百十二名(内男子学生八十六名)です。静岡県内の四年制大学としては十五番目に出来た大学となります。

 前記の静岡英和女学院短期大学は、既設の食物学科(定員八十名)に、上記既設三学科を改組転換して、新たに現代コミュニケーション学科(定員一〇〇名)を加え、女子だけの受け入れですが、本年(二〇〇二年)四月より静岡英和学院大学短期大学部と改称しました。

 本学の設置主体である学校法人静岡英和女学院は、一八八七(明治二十)年、カナダのキリスト教婦人宣教師と日本人有志の協力によって創立された「静岡女学校」がルーツとなっています。その教育内容は人間性、国際性、専門性の三本柱となっており、教育の基本精神は、中学・高等学校にあっても、短期大学にあっても、創立以来一貫して聖書の教えに基づく、「愛と奉仕」の実践を根幹とし、人間性の陶冶に努めてきました。

 しかし、静岡という地域にもたらされた「時の徴」は、学校法人静岡英和女学院に解決すべき課題を与えました。法人役員会(理事長 辻昭)はこの困難な課題に対し、祈りと討議と綿密な計画のもとに男女共学の四年制大学開設を決断しました。ここでは、本学がなすべきことを、@高度の専門性のみならず、幅広く深い教養に支えられ、自ら主体的に考え、ものごとを柔軟かつ総合的に判断できる創造性豊かな人材の養成、また他者との真の共生関係を目指す新しい価値観と高い倫理観に裏打ちされた、創意工夫と実践力に満ちた市民の育成、A静岡という地域で、女性と男性が共に学び合う場を提供し、女性と男性が社会のあらゆる分野に対等な立場で参画できる真の共生社会建設への貢献、としました。

 四年制の大学発足にあたり、その実現のための陣頭指揮に当たった前学長の大曽根良衛先生は、本学のUIを、@キリスト教精神に基づく人間教育、A小規模ながら個性をもった大学、B地域社会に貢献する大学、C学問研究・教育の一体化、と明示し、バトンを三浦に託されました。イスラエルの民をエジプトから導き出し、カナンの地を臨みつつ、後継者ヨシュアにバトンを託されたモーセの光景を先生に見る想いがします。このUIは、静岡英和学院大学の進むべき方向を明確にしたもので、本学の全教職員は、一体となってその具現化を図る責任があると思っています。

キリスト教学校教育 2002年11月号1面


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