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西南学院中学・高等学校新校舎
共学校・一貫教育を入れる器の完成
真鍋 良則

 新校舎は現在地ではなく、少し北側の今まで運動場として利用していた百道浜校地に建っています。東側は川に面しており、環境的には申し分ない所です。ダイエーホークスの本拠地である福岡ドームまで徒歩で五分くらいの位置です。地下鉄西新駅からは現在地より遠くなりましたが、それでも徒歩で十分くらいです。

 中高合わせて一九〇〇名(中学六〇〇、高校一三〇〇)の生徒を収容しなければなりませんので、かなり大規模な校舎となりました。地上四階建てで建築面積は約一三二〇〇u(四〇〇〇坪)、延床面積は約三六〇〇〇u(一〇九〇〇坪)です。平面的大きさは感じますが、周辺には一〇〇mを超す高層ビルがいくつかありますので、それほど目立つ建物とはなっていません。

 校舎の特徴は、平行に並んでいる北棟と南棟の間が東西約一〇〇m、幅約一〇mのアトリウム(大広間)になっていることです。そこは一階から四階まで吹き抜けで、ホテルのロビー感覚で利用できる図書室となっています。最上部には柔らかな光が射し込むガラス製の屋根が付いています。このアトリウムは従来の学校建築にはあまりない斬新な物です。

 現在の赤レンガのチャペルは一九二一年建立で、学院の中で現存している一番古い建物であり、卒業生が一番愛着を感じている建物でもあります。このチャペルは一昨年(二〇〇一年)福岡市の都市景観賞を頂きました。新校舎はこのチャペルのイメージを引き継いだものとしました。それで、体育館も含めて校舎全体のコンクリートの外壁の外側をレンガ積みにしました。レンガは少し赤みがかったブラウンで、英国からの輸入品です。ひとつ一つのレンガが総て同じ色合いだったら面白味に欠けるので焼きむらがあるか否かが決め手でした。

 なお、中高は二〇〇三年四月より新校舎に移り、現在地は大学の敷地となり、現校舎のほとんどは取り壊されます。しかし現チャペルは学院の博物館(ドージャー記念館)として残ります。

 上空から新校舎全体を眺めると、体育館棟がかなりの面積(全体のほぼ三〇%)を占めていることが分ります。二階のフロア−に三〇m×四〇mと三〇m×四五mの二つのアリーナを備えています。中央部に教室棟を挟んで、西端のチャペルから東端の体育館までほぼ二三〇mの細長い形となっています。省エネを考えて雨水利用の設備を入れ、屋上の一部をルーフガーデンにしています。設計は鹿島建設と日建設計、施工は鹿島建設をメインにした数社からなるJVです。

 本校は十年程前、男子校を改め男女共学校にしたのをきっかけに、それまで中学校と高等学校がばらばらであったのを一体化し、中高一貫教育をも取り入れました。これらの改革は、それを入れる器の完成によって一段落しますが、これからはソフト面の充実に力を入れなければならないと思っています。

〈西南学院中高校長〉
キリスト教学校教育 2003年1月号8面



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