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東北・北海道地区教育研究集会中高
授業の中に生きるキリスト教
浅野  純

 二〇〇二年度の地区教育研究集会中高部会は十月一七日から一九日、札幌市で開催された。プログラムは山形学院の北垣俊一校長による開会礼拝で始まった。一つの体にある多くの部分として「共に育つ」キリスト教学校でありたいとの思いを確かめつつ、神を讃美した。宮城学院院長深谷松男先生(地区常置委員)の挨拶後、玉川聖学院中・高等部の宗教部主任、加藤裕一先生による講演が行われた。「授業の中に生きるキリスト教─『総合科・人間学の実践より』」と題された講演から、玉川聖学院の「人間教育」が伝えられる。神のかたちに造られた者としての関係のなかで生きる人間の姿、聖書的人間像を求めていく試み、キリスト教教育の取り組むべき課題、指導者としてのあり方などについて、玉川聖学院のキリスト教教育の核心に触れるかたちで「ミッション」を携えて立つキリスト教学校の意味、存在意義などを問いかける内容の、示唆に満ちた講演であり、また熱の込もった実践報告であった。

 夕食後の聖書科部会では聖書科の授業担当者が集い、「今、聖書の授業」という継続したテーマのもとで、東奥義塾高校の青野和彦先生、とわの森三愛高校の栄忍先生から現場報告と併せて授業の現場からの話題が提供された。カリキュラムなど授業内容の報告に加えて、礼拝と聖書科授業とをどう結び付けるかまた聖書科教育の目指すものは何かという古くて新しい、そして根本的な課題について各現場から意見交換が活発に行われた。

 二日目のプログラムは当番校の学校礼拝参加から始まった。体育館に響く讃美の声に参加者も心を合わせる。午前中は弘前学院聖愛高校、盛岡大学附属高校、宮城学院中高校、基督教独立学園、北星学園余市高校の五校の学校報告が行われた。特色ある文化祭の実践報告、平和学習の取り組み、生活指導にかかわる問題など、各校の独自の教育活動を具体的に知り、課題を共有する貴重な機会として、多くの話題が提供された。また聖書科としてかかわるべき課題の広がりとして、急増しつつある不登校生徒の現状やスクールカウンセリングの必要性などが話題となった。

 昼食、北海道ならではのジンギスカン鍋に舌鼓を打ち、車中では北海道の地名の由来や「開拓史」についてのガイドを北星学園大学附属校の鶴先生にしていただきながら実地見学先の月形樺戸(かばと)博物館に向かう。旧樺戸集治監本庁舎を中心に見学しながら、明治時代の囚人にたいする、道路や鉄道建設のための強制労働などの、過酷な人権蹂躪の歴史に触れることができた。

 最終日は遺愛学院女子中・高校の松井浩樹先生の朝祷で始まり、「大切なものはこの世が求める自分のための富ではなく、今の私たちの取り組みである」との励ましを受け、全体会議に入った。今研究集会全体に関しての意見交換を行い、また中高一貫教育校の話題提供などに加え、増えつつある継続して取り組むべき事柄を確認。次年度の開催日程と当番校を決定し、尚絅女学院中・高校の小林孝男先生による閉会礼拝において「目標を目指して」共に歩む決意に心を合わせつつ全日程を終了した。

 昨年度までの北星学園新札幌高校としての歩みを一新してスタートするという慌ただしいなかにもかかわらず、学校礼拝を特別に行ってくださるなど、全てのプログラムについてご尽力くださった当番校の北星学園大学附属校に感謝したい。

〈北星学園女子中学・高等学校宗教主任〉
キリスト教学校教育 2003年1月号8面



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