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啓明学院中学校・啓明女学院高等学校
ボランティアが身近なものに
藤川 勝洋

 この原稿の依頼を受けた後、過去の福祉活動の記録に目を通しました。本校の福祉活動に転機があったのは8年前のあの「震災」後でした。それまでの活動はYWCA部の活動と有志の行なう近隣の施設でのボランティアが主でした。私が顧問をしているYWCA部の活動も年数回の施設訪問以外は、校内での点訳本作成や、古切手・使用済みテレカ収集といったものでした。

 震災後、神戸市内の公園には「仮設住宅」が建設され、本校近隣の「椿谷公園」も例外ではありませんでした。仮設住宅に越して来られた方々の隣人になりたいと願い、YWCA部で「夕食の出張料理」を企画し、個別に案内を配り、何軒かのお宅を訪問して夕食を一緒に作ることで仮設住宅の方とのふれあいが始まりました。やがて自治会との毎月の交流会が始まりました。箏曲部、演劇部に出演を依頼したり、本校に招待してドッジボール大会を企画したりと部員たちはすっかり椿谷公園の方達と仲良しになりました。やがて当番を決めて「ふれあいセンター」(仮設住宅の交流場)のお茶当番という名目で放課後毎日訪問するようになったのも自然な成りゆきでした。そこには部員たちの生き生きと活動する姿がありました。

 それ以来、校内での活動を大切にしながらも外に出ていく活動が多くなりました。市(区)社協や外部団体から依頼されたボランティアには可能な限り参加するようになりました。その活動も最初はYWCA部中心であったものから全校生にその都度呼びかけ、参加者を募り毎回ほぼ必要な有志が集っています。

 また放送部は震災後、長田地域に住む外国住民に対して文化情報を多言語で発信する地元のFM放送局(鷹取カトリック教会)の番組製作を1995年より継続して行なっています。

 最近は近隣の複数の教会との共催でこの3年間に4回のゴスペルコンサートを本校で実施しました。この形態はキリスト教主義学校としてぜひ続けたいと願っている。

 参考までに、本校の2002年度の福祉活動と呼べるであろう活動の主なものを紹介します。
1.「福祉体験学習」(市社協主催)参加、2.「高校生介護体験特別事業」(市社協より指定校)実施、3.チャイルド・スポンサー街頭募金、4.老人施設「コスモス苑」訪問ボランティア、5.「須磨海岸清掃奉仕」、6.韓国賛美グループ「オンギジャンイ」コンサート、7.近隣養護学校」体育祭・文化祭交流ボランティア、8.ハンセン病国立療養所「長島邑久光明園」家族教会訪問、9.「あしなが学生募金」参加、10.身体障害者療護施設「おいでやすカーニバル」ボランティア、11.衣類・文具等をフィリピンの修道院へ寄贈、12.卒業生の体操服を「難民救援センター」に送付、13.「アンジェ」グループ保育リーダーボランティア、14.土曜講座にて「神戸真生塾」(養護施設)の小学校入学・入園用に必要な児童の準備品を縫う「縫いのボランティア」実施…

 私は個人的には、このような活動を「福祉活動」などと特別扱いの名称で呼ぶことには少し戸惑いを感じ、近い将来ごく普通に「校外活動」、「社会活動」扱いできるほどボランティアが私たちにとって身近なものになることを願っています。      

〈YWCA部顧問〉
キリスト教学校教育 2003年4月号5面


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