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青山学院大学・相模原キャンパス開学
西澤宗英

 青山学院大学は、2003年3月をもって「世田谷キャンパス」「厚木キャンパス」を「相模原キャンパス」へ全面移転し、青山キャンパスとの二キャンパスになりました。2003年4月より、相模原キャンパスには文学部・経済学部・法学部・経営学部・国際政治経済学部の1・2年次生、理工学部および理工学研究科の全学年次生が就学しています。

 相模原キャンパスは東京ドーム約12.3個分、16万平方メートル(約48000坪)の広大な敷地を有しています。緑豊かな敷地内には、キャンパスのシンボルであるチャペルをはじめ、21棟の建物があります。

 ウェスレー・チャペルはキャンパスのほぼ中央に位置し、JR横浜線からもその美しい姿を望むことができます。キリストの一生をモチーフとしたステンドグラスは厚木キャンパスから移設されたもので、パイプオルガンの音色が満ちあふれる中、学生・教職員のための礼拝が毎日行なわれています。日に3回カリオンが美しい響きを奏で、チャペル横のバイブルガーデンには聖書に出てくる花や草木が植えられ、学生や教職員がキリスト教に親しみを持ち、また教養を高めてほしいとの願いが込められています。

相模原キャンパスで最も大きな建物であるメディアセンターには、学生生活の窓口となるスチューデントセンター、コンピュータ制御で地下に収納した書籍類の検索・取り出しを行なうことができる自動書庫を完備した万代記念図書館のほか、語学教育系と情報教育系の各種教室、メディアライブラリー、教員研究室などが置かれ、キャンパスの知的情報の中枢を担っています。また、最上階にある総ガラス張りの「ビューラウンジ」からは、相模原市街やキャンパス全景を一望できます。

 教室棟は少人数教育を重視し、小・中規模の教室を中心に設計されています。中教室の中央部には車椅子使用者のための専用座席を用意しました。JR横浜線に面した教室棟の窓には、電車の音を小さくするために遮音サッシを取り入れています。外壁は溝を深くし、窓の十字構造により西日の直射日光を防ぎ、上部に反射した光を教室に取り入れ、照度センサーで照明の調節をしています。階段室は全てガラス張りで、階段の手すりとガラスとの間に隙間を持ち、屋上の自動的に開く窓で換気をして、自然の空気を取り入れ循環させています。このように自然の力を利用し、人と自然にやさしい環境をつくり上げています。その他にも、電力消費の少ない夜間電力を使って製氷し、それを融かして昼間冷房に利用する「氷蓄熱」(通称:エコアイス)というシステムを、B棟をはじめ六棟の校舎冷房設備に使用し、循環型社会に対応したエコキャンパスという名に相応しい構造を目指しました。

 また、キャンパス内の施設設備は、学生の動線を十分考慮して設計されています。建物・施設の配置を利用目的や用途に応じていくつかのエリアにわけ、広いキャンパスでの移動がスムーズに行えるようにゾーニングをしています。また、メディアセンターには図書館やメディアライブラリーのある3階に直結したエスカレーターを設置するなど、建物自体にも効率的な移動を行うための配慮がなされています。

 その他、“学生が少しでも長くいたいと思うキャンパス”づくりを目指し、教員と学生、学生同士の自由なコミュニケーションエリアとして、各所にガラス張りの明るいラウンジを設けました。F棟1階にはキャンパスで最も大きな全面フローリングラウンジがあり、予習・復習の場として、またお弁当を広げたり、サークル活動の打ち合わせをしたりと、フリースペースとしてアクティブに活用されています。

 ところで、今回の相模原キャンパス開学は、単なるハードウェアの刷新のみにとどまりません。「青山スタンダード」という共通教育システムが導入され、青山学院大学生としての個性あふれる教育が展開されています。また、先端技術研究開発センターにおいて、文部科学省「21世紀COEプログラム」研究教育拠点として選定された『エネルギー効率化のための機能性材料の創製』をはじめ、研究水準の向上と世界をリードする創造的な人材育成に力をおいていきます。

 2003年、相模原キャンパスは文理融合型キャンパスとして、青山学院大学の新たな歴史を刻もうとしています。

〈青山学院大学副学長(相模原キャンパス担当)〉
キリスト教学校教育 2003年9月号8面


キリスト教学校教育同盟