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山梨英和中学校高等学校のクリスマス礼拝
大木 正人

 山梨英和中学校高等学校のクリスマスは、アドベントのはじめの頃、校内の一本の木に電飾をともすクリスマスツリー点火式から始まります。そして各クラスのドアへのリースの飾り付けやクリスマス献金のとりくみを始め、ハンドベル、マンドリン、放送部、演劇部、宗教委員、生徒有志など、クリスマス礼拝に関わる生徒は次第に忙しくなります。

 クリスマス礼拝のプログラムは、言葉を重視したもの、音楽を重視したもの、そしてページェントのどれか一つを柱とする三年一サイクルで組まれます。一昨年は言葉の重視ということで、諸外国の言葉で生徒が聖書朗読をしました。昨年はプロと生徒による弦楽アンサンブルとポジティフオルガンで音楽に重きを置いた礼拝をしました。そして今年はダンスやバレエ、新体操の動きを交えたページェントが予定されています。礼拝時間はいずれの時も点火から始まって祝祷まで約一時間半です。

 クリスマス礼拝は1984年から、生徒の他に父母や同窓生、さらに一般市民をもまじえて、主イエス・キリストの誕生を祝うという目的も加えられて、会場を学校の体育館から県民会館大ホールに移しました。現在は県民文化ホールで行っています。会場予約と日程には毎回苦労しますが、2000人を収容できる施設は山梨県内にはここしかないので仕方ありません。

 学校外の会場で全校生が関わるクリスマス礼拝を行うとなると、舞台作りやリハーサル、各部署の動きなど細かいことの一つ一つを丁寧に確認して詰めて行くことはなかなか難しくなります。消防署の承認など手間もかかります。礼拝というよりも一大イベントといった感じもしなくはありません。そうしたこともあって、クリスマス礼拝は原点に戻って、学校内で生徒と守った方がよいのではないか、チャペルで全校生が一緒にできないのならば、中高別に二回の礼拝をチャペルでした方がよいのではないか、などの意見もあります。

 しかしそれでもあえて学校外の会場を使って、ごく限られた形ではあれ、生徒以外の人達にも開かれたクリスマス礼拝を守るのは、キリスト教主義学校として山梨英和がキリスト教の文化やメッセージを広く発信したいという願いがあるからです。すべてのものの慰め主であるイエス・キリストは、ただ生徒だけにではなく保護者や地域社会の方々、同窓生や未来の英和生とそのご家族等にも広く告げ知らされるべきだからです。

 クリスマス礼拝への案内は、PTA教養部が募集して生徒が応募した作品の中から選ばれた原画をクリスマスカードにして、山梨県内の諸教会を始め、山梨英和学院の新旧関係者、保護者、同窓会、自治会、小学生に送られます。クリスマス礼拝の内容については目新しいことはありませんが、PTA活動の一つである合唱グループ(メイプルコーラスという名称で定期的に校内練習をしている)が礼拝に参加されること、高校三年生による「証し」がなされることなどはユニークな点かもしれません。証しはキリスト者の生徒がする時も、そうでない時もありますが、英和で三年ないしは六年を過ごしてきた生徒の、学校生活をふりかえりまとめる思いが込められた証しは、いつも聞いている者の胸を打ちます。

 私達のクリスマス礼拝は、表舞台に立つ人、舞台裏で働く人、会衆席で讃美の声と祈りを合わせてくれる人、帰りがけに献金をして下さる人など、実にたくさんの人々に支えられて守られています。参加される人々と共に、山梨英和は、今こういうことを大切にして歩んでいますということを力強く発信し、平和のメッセージを届けられるような礼拝を、今年も生徒と共に創り上げて、神様にお献げしたいと願っています。

〈山梨英和中学校・高等学校宗教主任〉
キリスト教学校教育 2003年12月号4面


キリスト教学校教育同盟