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東北学院大学
「法科大学院・総合研究棟」の完成
中村 英
 昨年三月着工の「法科大学院・総合研究棟」(地下一階、地上八階、延床面積五、五五〇u)がこのほど土樋(つちとい)キャンパスに完成し、二月二十七日に定礎式と献堂式が行われた。この新施設には、これまでキャンパス内に分散していた研究所等を一か所にまとめるという役割と、この四月に開校する法科大学院の校舎になるという役割がある。

 土樋キャンパスは仙台市街の中心に位置し、ここには現在文経法の三学部と関連大学院がある。また、これらの学部に関連する一〇の研究所・資料室も置かれている。例えば、文学部関係では英語英文学研究所、キリスト教文化研究所など四つを数える。従来から学内には、研究所等の相互協力を拡大し、最終的には「総合研究センター」を創るという有力な構想があったが、新施設の完成によってこの構想に向かっての一歩を踏み出したといえる。たしかに、これによって総合研究センターが誕生したわけではないが、キャンパス内すべての研究所・資料室が同じ建物に移転したことの意義は大きい。各研究所等は所蔵する継続出版物のバックナンバーを地下書庫に、新着継続出版物を一階に、さらに単行本や参考書を二階書庫に配置し、研究所と資料室の大部分の職員は一階の統合事務スペースで机を並べることになる。従来の職務を継続するとともに、一か所に集まった利点を活かして連携して働き、利用時間の延長など、より高度のサービスが計画されている。

 このように、研究所・資料室をまとめるためのスペースとして、この建物の地階から二階までが使われている。地階の書庫はすべて移動式書架とし、収蔵力の向上に努めた。一階には新着継続出版物コーナーを配置し、利用者は多種多様な資料をこの階だけで利用できることになる。二階には、書庫等のほか、各研究所等が多角的に利用できるスペースも確保された。

 つぎに、新施設の第二の役割である法科大学院校舎として主に使われるのは三階から八階までとなる。周知のとおり、法科大学院は、裁判官、検察官、弁護士(いわゆる法曹)を養成することを目的として作られたあたらしい大学院レベルの教育機関であり、今春全国六十八の学校がいっせいにスタートし、キリスト教学校教育同盟加盟校だけでも八大学がこれを設置した。こうした中で東北学院大学法科大学院(入学定員五〇名)は、東北・北海道における唯一の私立法科大学院として、地域に根をおろし、住民に身近な活動をする弁護士の育成を目指している。このため、ていねいで、わかりやすく、機能的な教育が期待されているが、新施設は、こうした教育を施設・設備の面から助ける建物となっている。

 三階には講義室二つと法廷教室、四階から六階には、演習室、自習室など、七階と八階には教員研究室などが配置された。

 このうち、自習室には、十分な広さと数の個別机を用意するとともに、室内に基本的な図書と雑誌を配置し、情報コンセントも各机に用意することで、早朝から夜遅くまで、基本的にこの自習室だけで学習できるようにした。また、予習・復習の際、六人程のグループ単位による学習を導入することを考慮し、集団学習室なども複数用意されている。

 東北学院大学は一九四九年の誕生後、順次拡充整備を重ね、現在では、五つの学部と、その五学部すべてに博士課程までの大学院を持ち、一万二千余の学生を擁する北日本有数の私立総合大学となっている。今後は倉松功・前学長を引き継ぐ星宮望・新学長の下で、教養学部や工学部の大幅な改組等の課題が予定されている。今回完成した新施設も、本学の研究教育の充実にとって大きな意味のあるものとしなければならないのはいうまでもなく、その責任は、関係教職員に課せられている。

〈東北学院大学大学院法務研究科(法科大学院)法実務専攻主任〉
キリスト教学校教育 2004年4月号4面


キリスト教学校教育同盟