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緑豊かなキャンパス 尚絅学院で終わる
第92回総会
2005年度総会は学校法人 恵泉女学園で
−世田谷キャンパス−

山内一郎理事長挨拶
 本務ご多用の中、教育同盟第九十二回総会のために、全国からご参集下さり感謝申し上げます。昨日、理事会・評議員会の席上、大崎節郎院長が「尚絅の自然環境は素晴らしいですよ」と予告されましたが、今朝キャンパスを訪れた私たちはみなほんとうに元気が沸いてくるような思いに満たされています。ただ今、開会礼拝では小林校長から力強いメッセージを頂きました。

 今、日本の教育界全体がかつてないドラステイツクな改革を迫られている中で、全国の私学が異口同音に原点回帰の必要性を高調しています。キ同盟は教研年間テーマとして「人をはぐくむキリスト教学校―建学の精神を共に担う」を掲げています。クリスチャン・スピリットのルーツをしかと想起することによって新しいヴィジョンを共有し、若き日の豊かな人格形成という切実な公共的課題に挑む私たち互いの祈りと志の表れです。

 少し以前になりますが、京都で哲学者鶴見俊輔氏と大学改革をめぐって対談する機会を得ました。鶴見氏はいきなりテレビドラマ「ランチの女王」の一場面を再現して「若い男の子にぎゅーっと抱きしめられた娘さんが、パッと振りほどいてものすごい勢いで逆の方向に駈ける。ところが50メートルぐらい走ると、今度は向き直って全力疾走で駆け戻り、その若い男の胸にガーンと頭突きをくらわす。男はステーンとひっくり返って起き上がれない。ああ、これだと思った」と話されました。つまり、未来を拓くために先ず過去に深くバックして、そこで何かを掴み直して現在に駆け戻り、伝統を再創造する。そういう力を発揮できる学校、大学がどれだけあるか、という問いかけです。

 今回の総会では重要案件も上程されますが、報告や議事だけに終始することなく、午後はスティブンス宣教師による特別講演をご一緒に聴き、ここでの良き交わりを通してポジティヴな共鳴現象が巻き起これば、それが私たちの学校を変え、わが国の教育界にインパクトを与える創造力になるに違いありません。将来に向けて、同盟のあり方や教研プログラムについても提言を頂ければ幸いです。二日間、宍戸理事長はじめ、尚絅学院教職員の皆様に大変お世話になりますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

   


〈関西学院理事長〉
キリスト教学校教育 2004年7月号1面


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