ホーム < キリスト教学校教育 < 06年10月号 < 2面


パネルディスカッション発題

キリスト教学校としての取り組み
-確信を深く、協力を広く-

北 垣 俊 一

  はじめに 

山形学院高校は、二〇〇八年(平成二十年)創立百周年を迎えますが、キリスト教学校として出発したのではありません。創設者森谷タマ先生は仏教徒でした。山形学院は女生徒に裁縫を教える「伝習所」としてスタートとし、森谷タマ先生は、仏教の教えに立って教育を進められました。創設以来五十八年後の一九六六年(昭和四十一年)、時の校長が建学の精神を「キリスト教=聖書」におくことを決断し、キリスト教学校への転換の道を選びました。二〇〇六年(平成十八年)は「キリスト教学校転換四十周年」の年になります。山形県は仏教の影響の強い土地柄で、キリスト教には厳しく、官尊民卑の意識が強いです。

 山形学院は県都山形市の中心街に位置しています。本校に入学してくる生徒たちのほとんどは、本校に来るまでキリスト教に接したことはないのです。生徒数総合普通科、情報創造科、調理科の三科合わせて九百六十二名、共学校です。地方のキリスト教学校の現場での意見、取り組んでいることでの発題とします。


1.公教育を担うキリスト教学校として

 私立は公立の補完という意識の強い地域、現今の教育基本法改正の動向に対応して「建学の精神」にうたうキリスト教学校としての方向性をどう堅持し、日本の公教育を担う私学としての特色をどう発揮していくか。
 山形学院の寄附行為(第三条―目的)
「この法人は、教育基本法及び学校教育法に従い、福音主義キリスト教の信仰に基づいた教育を行うことにより、神を中心とした人生観をもって、真理を追求し、すべての人と社会に愛と奉仕を行い人類の福祉と世界平和に貢献する人材を育成するため、学校教育をおこなうことを目的とする」

 年度経営方針で建学の精神に立つ教育の方向性を明確にし、それを各部署で方針化して教育活動を展開しています。毎日の礼拝の堅持、聖書科の授業一般授業での取り組み、例えば、「総合学習」では一年テーマ「共生」、二年テーマ「平和」、二年の修学旅行も「平和」学習のもとに行っています。建学の精神の具現化を追求。

2.キリスト教教育を共に担う

 建学の精神、キリスト教教育は、キリスト者教師が積極的に担うことは言うまでもありません。しかしキリスト者教師は少数です。山形学院も同じです。非キリスト者教師の協力なしにキリスト教教育を進めていくことはできません。少数のキリスト者教師がしっかり教育実践に取り組むことで非キリスト者教師の協力が確かなものになっていきます。キリスト教教育の土台である礼拝、月曜日から金曜日まで毎朝十五分行っています。全教職員が参加して生徒と共に守ることができています。礼拝の奨励も全教員が行います。

3.教会との連携

 キリスト教教育を継続し、発展させていくためにはやはり、キリスト者教師の存在が大事です。しかし年々、キリスト者教師の採用は困難になりつつあります。いかにキリスト者教師を獲得していくか、大きな課題です。そのためには教会との関係が大事かと思います。次代のキリスト教学校を担う人材は、教会の宣教活動によって生み出されていくのです。残念ながら今教会には青年の姿は殆ど見られません。山形学院は日本基督教団関係学校として東北教区山形県南地区に参加(分担金も負う)しています。生徒には年二回、教会礼拝に参加させています。南地区も山形学院への積極的な関わりを持ち、「山形学院に行こう」という信徒参加の取り組みがあります。

〈山形学院高等学校校長〉
キリスト教学校教育 2006年10月号2面


キリスト教学校教育同盟