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第49回学校代表者協議会

全体協議会報告

阿久戸光晴

  最後に、主題講演の総括をし、五つの分科会の協議報告を受けて、全体協議に入った。やはり議論は教育基本法改訂の急速な動きに対して、キリスト教学校教育同盟代表者はどのような態度決定をすべきかが種々議論された。こうした動きを深刻に憂い、取り返しのつかない局面にならないよう、同盟として声明を出すべきであるとの意見も出された一方、どのような価値観、教育観を持つかは、各校の問題であり、キリスト教学校教育同盟として統一コメントはすべきでないとの反論も出され、さらに議論になった。

 会も終わりに近づき、主題講演者の大木英夫氏より、次の趣旨の指摘があった。

 今後の日本社会を取り巻く事態はさらに厳しいものとなることが予想される。しかも日本社会を導くべき指導者たちが問題の本質を捉えられておらず、筋違いの方向へ誘導していこうとしているところに深刻な現実がある。我々キリスト教学校の代表者たちも同じ弊に陥らないとも限らない。今日、キリスト教諸学校に求められているのは、特に代表者たちに求められているのは、「塩狩峠」のわざかもしれない、と。

 最後に議長から、全体協議会の総括に対する議長所感として、大略次のようにまとめた。

(敗戦後の日本社会を真に近代化する歩みは、家父長制社会から契約社会への転換である。しかしこの契約が垂直次元を喪失した商約的に理解されてきたため、契約社会の諸病理が今日あらわとなっている。これは過去の規範に戻ることで決して解決されない。教育基本法「改訂」は、決して拙速で決めるべきものでなく、国民的合意を十分得るものであり、現在の政治的動きを深刻に懸念する。我々キリスト教学校教育同盟各校は、今日の日本社会の根本問題に直面し、それぞれの建学の理念に照らした各校教育体制のFormationを組み立てて行き、契約社会の担い手としての子女の「人格の完成」を目指して、形成原理をもってこの課題に応えて行きたい。)

 この所感に出席者の多くから拍手を得た。

〈議長・聖学院大学学長〉
キリスト教学校教育 2007年01月号7面


キリスト教学校教育同盟