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第4回公開講演会・フォーラム

可能性を確信される公開講演

キリスト教学校教育懇談会主催


杉 山 修 一

 キリスト教学校教育懇談会主催による第四回公開講演会・フォーラムが二月二十四日、聖心女子学院初等科・中高等科講堂を会場に行われた。第一回、第二回は女子教育をテーマに行われ、第三回はカトリックとプロテスタントの「教育における連帯」をテーマとして行われた。今回は「キリスト教教育の可能性」をテーマに、上智学院理事長の高祖敏明神父を講師に迎え「ともに学び合い未来を開くために」と題して行われた。高祖神父は教会一致を目指す立場から、歴史学者のE・H・カーを引用しつつ、歴史を「過去の歴史と未来の目的との対話」と位置づけ、カトリック学校とプロテスタント学校の共なる未来を示唆された。続いてご自身の所属するイエズス会の教育の変化について「第二バチカン公会議」以後のカトリック教会の革新との関わりから語られた。また、フランシスコ・ザビエルが出会った日本人、ヤジローの「日本人はあなたをどれくらい世の中のことがわかっているか、信頼できるか試みるだろう。そしてあなたが、口で話すことをそのように生きるか、じっと見るだろう」との言葉を紹介し、ザビエルの日本アプローチの態度と学校教育における教師の姿勢を重ねるように語られた。最後に「キリスト教教育の可能性」を現実化するために大切なこととして次の五点を指摘された。

1 み言葉に生かされる。
2 時のしるしを読み、未来を展望する。

3 変わる、変えられる、変えていく勇気をもつ。
4 教育の専門性を通じて人々に仕える。
5 知識、技術の伝達以上に行動を通じて伝達する。

 次にフォーラムに移り四人のパネリストの発言がなされた(司会・佐藤大会津若松サベリオ学園中学高等学校長)。メルセス宣教修道女会の伊従直子シスターは「もう一つの教育」をテーマに体験学習の必要を強調された。国際基督教大学の町田健一氏はクリスチャン教員がいなくてキリスト教学校教育は基本的に成り立たない事を明快に語られた。清泉女学院中学・高等学校の土屋至氏は同校のきわめて質の高い宗教倫理教育の実践レポートをされた。関東学院中学・高等学校の山田愛氏はキリスト教教育の可能性を「自己反省的振り返り」とイエスの生き方に基礎を置く「スピリチュアリティー」の育成にあることを現場の体験をもとに力強く語られた。

 高祖神父と四人のパネリストの発言は、各氏が「現場」に深くかかわりながら根源的なものに希望を見出していることを強く感じさせる迫力のあるものであった。時間があっという間に過ぎてしまい、質疑応答など分かち合いの時間があまり取れなかったことが唯一残念なことであった。

〈プール学院院長〉
キリスト教学校教育 2007年04月号2面


キリスト教学校教育同盟