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第48回中高研究集会

キリスト教学校とはどのような学校であるか
          -問い直し、再確認する


出来 三博

 長崎市オランダ坂の側にある活水女子大学において、第四十八回中高研究集会が三月二十七日から二泊三日の日程で開催された。全国各地から八十一名の出席者があり、今年度の教研テーマ「幅広く深く学ぼう キリスト教学校の意味」の下、研修と交流の時を持った。「キリスト教学校とはどのような学校であるか」を改めて問い直し、再確認しようとする機会となった。

開会にあたりまず、平塚敬一教研委員長(立教女学院中学校・高等学校校長)の挨拶があり、教育基本法の改定をはじめとする今日の学校を取り巻く危機的状況に対して、キリスト教学校教育同盟の設立当初の目的をあげ、歴史や地域、規模やレベルの異なる学校が協力することは、多くの困難があると思われるが、今「共同の行動をとる時」にきているのではないかとアピールし、キリスト教諸学校に求められているのは、「塩狩峠」のわざかもしれないと話された。続いて礼拝があり、和田道雄氏(明治学院中学校・東村山高等学校校長)の「神さまの指」(ルカによる福音書十一章十九・二十節)と題した奨励を頂いた。

その後、活水女子大学教授の坂井信生氏により、「明治期長崎のキリスト教」と題して講演がなされた。氏は宗教社会学を専攻し、近代日本の宗教史・キリスト教史上、長崎が重要なキリスト教の発信基地のひとつとして、大きな役割ないし意義をもっていることに気づき、関係資料の収集に努め、その成果として演題と同じ題名の一冊の本にまとめて出版された。今回は、その歴史の中でも特に禁教令撤廃以降のプロテスタントの動向について言及された。

 今回の発題は三地区の担当校よりなされた。初めに加藤秀実氏(山形学院高等学校教務課長)は、「新しい歴史―君と共に―」と題して、新たな百年に向けての学校改革に取り組んでいる様子を詳細に報告された。次に松井弘子氏(恵泉女学園中学校・高等学校副校長)は、「六年一貫教育の歩み」と題して、この七年間の苦闘と前進の様子を話され、自信をもって恵泉におけるキリスト教人間教育の担い手としての自覚を示された。最後に福田一氏(啓明学院中学校・高等学校教諭)は、「十年の教師生活を振り返って」と題して、これまでの経験を話されたが、キリスト教に基づく教育を担う一人としての決意を示された(本号掲載の発題要旨参照)。

 二日目、山本真司氏(同志社国際中学校・高等学校宗教主任)の「蛇のように賢く、鳩のように素直に」(マタイによる福音書十章十六〜二十三節引用)と題した奨励の後、四つのグループに分かれての分団協議が行われた。「学校改革」「力量形成」「今後の課題」等について、各学校より報告して頂いた後、質疑応答や意見交換がなされた。昼食時には、「いにしえの長崎」写真展示の紹介および活水学院高校コーラス部によるミニコンサートが披露された。午後からは、三つのコース(「遠藤周作文学館」「活水、鎮西ゆかりの地」「自由散策」)に分かれてのフィールドワークが行われた。

 三日目、浅野純氏(北星学園女子中学校・高等学校宗教主任)の「主イエスに腹立てを任せる」(マタイによる福音書五章二十一〜二十六節引用)と題した奨励の後、最終日ということで全体協議が行われ、前日の分団協議のまとめの発表と、それに基づいた活発な意見交換がなされた。最後に、磯貝曉成氏(関西学院初等部設置準備室)より教研教員後継者養成プロジェクト委員会の報告がなされた。

 閉会礼拝では、美濃部信氏(福岡女学院中学校・高等学校宗教主事)が「自由になる」(マルコによる福音書十章三十五〜四十五節引用)と題して奨励され、三日間の研究集会が締めくくられた。

〈西南女学院中学校教頭〉
キリスト教学校教育 2007年5月号3面


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