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第48回中高研究集会

発題要旨
山形学院の新たな百年に向けて
加藤 秀実

二〇〇一年度、一年間の見直しを経て、十年以上見直しが指摘されながら手つかずであった「教務規定」を全面改訂。同時に、完全学校五日制実施を一年前倒しで踏む切ることとなった。同時に、これまで学科再編や教育課程の変更はコマ合わせに終始し、教育改革や授業改革という観点に乏しかったという反省から、授業改革に教職員が結集するという積極的な意味が込められていた。二〇〇三年度の学習指導要領の目玉であった「総合的な学習の時間」もまた、授業改革の主軸に据え取り組むという意味から、あえて一年前倒しで実施した。

本校の二〇〇三年度学習指導要領改訂にはさらに大きな目玉があった。学科再編である。それまで普通科は、特別進学、進学、教養の三コース制。特別進学コースとして進学強化を謳ってはいても、地元の国立大学に若干名の合格者をみる程度であった。多様な生徒の進路に対応できないことや受験偏重教育を理由にコース制は限界として、コース制を廃止し、「学系列選択制」による総合普通科がスタートすることとなった。さらに、一年後には情報処理科もまた大幅な選択授業の取り入れによる情報創造科として再スタート。いずれも、生徒が自分の進路や興味関心に応じ自由に授業を選択できることが最大の特徴である。

しかし、形は変わっても、私達の授業そのものを変えることがなければ、魂の入らない改革として、同時に「到達度学習」を取り入れた。

大幅な選択授業を実施するには、相当の教室数が必要。永年、古くて暗くて手狭な校舎で過ごしてきた私達にとって、一度は恵まれた環境で教育してみたいというのは「夢のまた夢」。そんな私達に沸いて出た「百周年記念事業として校舎新築」はまさにバラ色。とはいえ、手狭な敷地での校舎改築は財政見通しが出たとしても容易なことではない。そんなところに、転がり込んだ隣接のJT用地売却の話、しぼみかけた夢は一気に広がることとなった。そして、ついに二〇〇五年三月、新校舎完成。そして九月、チャペルおよびキャンパス落成。永年の私達の夢が実現した瞬間であり、山形学院が東北の田舎町でキリスト教学校として建学の精神を地域に強くアピールするという決意でもあった。

今年一月の授業アンケートによれば、「授業に満足している」と「「満足しているが一部不満もある」が四五%(二〇〇〇年度比+一五ポイント)、「学校をやめたいと思ったことがない」と「ほとんどない」が五九%(同+一七ポイント)と前進を見ることができる。しかし、大幅な授業選択とはいえ、より多くの生徒の興味関心、進路にじゅうぶんな科目を配置することは容易なことではない、つねに見直しが必要である。学校設定科目が多くそのシラバスもまた、まだまだ不十分なものも少なくない。教師間の「到達度学習」への理解度にも大きな格差がある。本校の学校・教育改革は歩き始めたばかりに過ぎない。

〈山形学院高等学校教務課長〉
キリスト教学校教育 2007年5月号2・3面


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